ブータンのチベット難民

ブータンのチベット難民と市民権

中国に占領され、国外に逃れたチベット難民は、ブータンにもいます。

世界各地に逃れているチベット難民は、約13万人いると言われます。ヒマラヤ山脈の南側にあるブータンにも、チベットに逃れてきた難民がいます。ところが、彼らは将来のチベット帰還の権利を放棄しないと、ブータンの選挙権、市民権を得られないということです。市民権をとらないと、就業することができない規則となっているようです。

国を脱出するという苦難の中、無慈悲な選択肢を突き付けられている、チベット難民。彼らが、チベットのポタラ宮(写真)を見上げることのできる日は、来るのでしょうか。

ブータンでのチベット難民の窮状を、ビッグイシューが取り上げていました。

———転載 ビッグイシューサイト————
市民権か?難民か?ブータンに住むチベット人難民

ブータン-幸せの国の民族浄化

写真は、ブータン王国の国王夫妻です。国民総幸福量という、ユニークな指標を持つブータン王国。国王夫妻の魅力とも相まって、あこがれの国となっています。

ブータン国王夫妻

ブータンでは、17世紀ころから寺院建設や労働のため、ネパール人を受け入れてきました。しかし、1980年代から90年代に、ネパール系ブータン人の追放が始まりました。それは、今も大きな難民問題となっています。

ネパールとブータン国旗

そのような問題の上に、現在のブータン国70万人の幸せがある、という視点も忘れてはいけません。どこの国もやってきた、やっていることです。つまり、そういうことをしなければ成立しないのが「国」なんでしょうね。

市場に集うブータンの人々
ブータンの市場

ブータンが幸せの国を謳うのならば、幸せの国を作るために、なぜそういうことをしなければならなかったか、、ということも伝えるべき。それでなければ、民族浄化を進めている国になってしまいかねません。

ブータンの地図
※写真はブータン王国サイトより転載

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