東電OL殺人事件-再審か
私が初めてネパールに行ったのは、1996年12月。東電OL殺人事件は、その翌年1997年3月8日に起きました。その後、2001年に東ネパール・イラムに行きました。でもその時は、イラムが事件容疑者のゴビンダさんの故郷ということを、全く知りませんでした。
東電OL殺人事件は「東電のエリート役職だった美人OLが、売春婦をやっていた。そして、客のネパール人に殺された」という、かなり話題性のあるものでした。裁判では、2000年東京地裁で無罪、それに対し検察が控訴しました。下の写真は、その事件を追った「東電OL殺人事件」。2000年の検察控訴の段階で、まとめられたものです。事件の発端、被疑者の生い立ち、事件の経緯などを克明に取材しています。
ところが、今日のニュースによると、新たな証拠がみつかり、再審の可能性が出てきた、ということです。海外からの出稼ぎ労働者はたいへん立場が弱いです。冤罪支援団体はいましたが、覆らないだろうなと思っていたのですが。
ちなみに、2005年に開催した元在ネ大使の講演では、海外からネパールへの出稼ぎ送金額は年間2000億円を超える、とのことでした。ネパールは、海外出稼ぎで経済を作っていかなければならないのが現実。ゴビンダさんは、その社会の犠牲者とも言えます。
————投稿後の追記———–
その後ゴビンダさんは、2003年に無期懲役で有罪となりました。その判決は、冤罪事件として大きなニュースともなり、2012年再審開始となり、同年無罪が確定しました。
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