初の難民認定-ネパール人

ネパール人初の難民認定-その後

投稿2015年6月12日

 前回ブログで、ネパール人初の難民認定について書きました。元国王派のネパール人夫妻が、反国王派から迫害をうけ来日。5年かかって難民認定を受けたという、内容です。

2001年、国王一族と関係者が殺される、事件が起きました。暗殺されたのは、写真のビレンドラ国王。その実弟ギャネンドラが、新国王となりました。新国王は元々悪評高かったのですが、国王としての施政も最悪。民衆の大規模な抗議により、失脚。王制は廃止され、反政府活動を続けていたマオイスト(毛沢東主義派)も政権に加わり、新しい国作りを始めました。

つまり、それまで国王派を迫害していたマオイストは、他政権とも和合し政権にもついたわけです。つまり、認定の理由になる迫害という状況は、とうに無くなってるはずなのに、なぜ認定されたのか?

ということで、あるネパールの人に聞いてみたところ、
「調査不足の日本側が悪い。現在の状況で、国王派だったというだけで迫害されることはあり得ません。」ということでした。

認定を受けた夫妻は2010年に申請をした際、「和平プロセスは進んでいる」とのことで却下されたそうです。当時はマオイスト含めた新憲法制定の議会が進んでいたので当然といえます。それなのに5年たって受理された理由は何なんでしょう??現在、内戦中のシリア人4人が難民認定を却下され、認定訴訟を起こしている状況を見てもどうも腑に落ちない・・・

ネパール人初の難民認定

投稿2015年5月29日

写真は、2001年の王族11人殺人事件の数日後、王位についたギャネンドラ新国王です。

疑われながら王位を継いだギャネンドラ国王
王位につくギャネンドラ国王

ネパール人が、初めて難民認定を受けたというニュースを、今日見つけました。

ネパールでは2001年から、写真のギャネンドラ新国王の暴政が、始まりました。当時は、マオイストのゲリラ破壊活動が問題になっていましたが、そのマオイストも他党と一緒に国王に立ち向かいました。そして2006年に、王制廃止。その頃、今回難民認定を受けた男性は、国王派の党員だったためマオイストに拉致、拷問を受けたそう。迫害を逃れ、2007年に来日。2010年に難民申請したが今年やっと認定を受けられた、ということです。

でも・・・
2006年王制廃止後、マオイストは政府と和平協定も結び、破壊活動は終え、その後政権にもつきました。悪名高いギャネンドラ元国王は国内に住むところも与えられ、たぶん隠し財産でそれなりの生活を送っていると想像・・・。ネパール人やさしい・・・。

ということで、ネパール国内で元国王派への迫害はもうないと思うんですが・・。日本は難民認定の壁が高く、昨年は5000人申請してわずか11人認定。(ドイツは10万人認定!)もっと深刻な政情不安の国はあると思うけれど、今なぜこの認定がされたのでしょうか。

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